キュレーション理念
伝統工芸や伝統の技や材料を用いた商品を探すとき…
「伝統技術や材料を使い今日や将来のニーズに合う商品をいかに作るか。時代に合わせた商品を十分に売ることで、次の世代を育てる余裕を持つことが大切だ」
…という視点を共有できる職人さんや生産者さんを探しています。
こんなことを考えたことはありませんか?
もし人類史上全ての技や知識が消滅することなく今日まで受け継がれていたら、今、私たちはどんな世の中に住んでいただろう?
もし世界中の遺跡にあるレリーフや壁画の意味を知っている人々がいたらどうだろう?…と。
それらの技術や文化が存在していたことを私たちは知っているけれど、今、一度消えた技術を活用する術はありません。
人類の歴史において、たくさんの文明が現れては消えていきました。
多くの技術や知識がその文明の消滅と共に消えていきました。どんなに考古学者や歴史家が研究を続け解明したとしても、
「おじいちゃんに教わった」
「代々母から娘へひきついでる知恵なんです」
…といった生きた継承、知識や技とは大きく異なります。
今、現代の世の中において、技や知識が消滅するなんて不可能だと思うかもしれません。現代の私たちにはカメラで画像や動画を保存したりその他の情報保存方法があります。
しかし、技や知識は実際に今でも毎日消滅しています。それは、家庭という最も小さな社会単位で起こっています。
例えば、代々母から娘へ引き継がれていた家庭の味。
一説によると、1世代がそのレシピを引き継がなかったことで、2世代うちにそのレシピは地球上から消滅するのだそうです。
言語はどうでしょう。
日本語を母語とする人と英語を母語とする人を両親に持つ子供がいるとします。その子は日本で育つとしましょう。
その子が日本語と英語を話せるようになったとしても、その子の子(親からみると孫世代)は英語を話せない可能性が高いのです。
3世代目でも英語を保とうと思うと家族の意識的な努力が必要になるそうです。
今、世界中で何世紀にも渡って引き継がれてきた物づくりの技、知識、材料が消えつつあります。数年に一度は日本でも「最後の●●の技術を持った職人が亡くなりました」というニュースを聞くでしょう。
このように、私たちの技術や知識は消えていくのです。
多くの人は次のように言います。
「でも、必要とされなくなったものなのだから」と。
しかし、職人さん自身も含む多くの人が注目していない点があります。
「商品(形)」が今の生活に必要とされなくなったとしても、「技術や知識」は今や将来に必要とされることがある。という点。
一度消えてしまった技術や知識を復活させようとすると、私たちの祖先が何世紀もかけて通ってきた道を再び通らなくてはならないのです。
技術や知識は継承の過程で、それぞれの世代で失敗をしない方法や理由、より効率的な方法や道具を加え進化してきたのですから。
このように考える私たちは、商品を選ぶとき、職人さんなどの生産者さんと働くとき…
「伝統技術や材料を使い今日や将来のニーズに合う商品をいかに作るか。時代に合わせた商品を十分に売ることで、次の世代を育てる余裕を持つことが大切だ」
という視点を常に持っています。
職人さんたちが持つ技術、方法や知識の本当の価値は、メモをしたり、ビデオを見たりして再現できるようなところにはありません。
受け継がれるべき真の価値ある技や知識は、人から人へ目の前で実践にあたりながら学び上を目指すことでしか継承されないと私たちは考えます。
素材と使用期間で捉えるエコ
出来るだけ自然素材で出来た商品かつ、その商品生産において自然のバランスを崩すほどの量産をしない商品を選ぶことを心掛けています。また、パッケージ、梱包においても出来る限りプラスチックを利用しないようにしています。
安くてすぐに捨ててまた新しいものを買えるからではなく、エンドユーザーが私たちの選ぶ商品を心から気に入り永く愛用したいと感じたから商品をお買い上げいただくための商品選びをしています。
私たちの扱う商品のファンを増やし、私たちとの消費体験(知る、熟考する、比べる、一目ぼれする、心から気に入る、欲しいと思う、正規の価格で購入する、使う、もっと好きになる)を通して、消耗品を安く多く買う消費習慣から良いものを大切に永くつかうものを選ぶ消費習慣へのシフトが広がることを目指しています。
店頭に並ぶ商品を選ぶ責任
私たちも一消費者です。消費者には選択肢があります。しかし、その選択肢には限りがあります。一方で、私たちはどのような商品を消費者に提供するか決める立場でもあります。
今、お店の棚に並んでいるものは、消費者が欲しいから並んでいるのではなく、売る側が「売る」と決めたから並んでいるのです。
私たちには何を市場に出すか、それによりどのような世の中を築くのかを選ぶ責任があります。
願う将来の消費習慣
永く愛用できるものを厳選して購入し、永く使い続けることで、総合的にゴミも減らすことにつながります。
また、そうした諸費行動が主流になっていくことで「よいもの」だけが残っていく市場にもなるでしょう。
先述の2つの理念を守りつつも、私たちは「売れる」商品を、生産者さんたちと育てていかなくてはなりません。
そのために私たちキュレーターは初めて商品に出会った時の直感を大切にしています。
感性に電撃が走るような感覚はあったか。出会えてうれしいと感じたか。ワクワクしたか。などの感覚です。
私たちキュレーターが扱う商品に何も感じないようでは、エンドユーザーや海外パートナーに心から責任を持って商品をオススメすることはできません。
このため、キュレーターは常に感性を豊かにするための努力、直感力を磨く努力を怠らないよう努めています。
このページをご覧になったあなたへ。
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