海外事業KoLeでは、お取り扱いの決定した商品の写真撮影も行います。商品をどのように使うかというご提案としての役割はもとより、「どんな人がどんな時にどのように使うか」をイメージしてセットを組むことで、伝えたい商品の世界観を伝えられるとも考えています。
四国の商品を海外の方へ紹介し、最終的にはご注文をいただくための写真です。セットを組む際には、「売れてほしい国の生活に馴染むシーン作り」もキュレーターが考え撮影していきます。
けれど、その撮影風景は出来上がる世界観とは似ても似つかない姿なのです。撮影に使われる小道具も、「誰もそんなところまで見ない(見えない)ってば!」というところも楽しんで作っていたりするので、ご紹介しようかなと思います。
よろしければお付き合いください。
無いなら作ればいいじゃない?
今お預かりしている香川県の伝統的工芸品「組手障子(くでしょうじ)」の技法を使った木製トレーの商品写真。一日を終えて、寝る前のリラックスタイムのお供に。というセットを組みました。
旅行好きな職場でも責任のある仕事を任され始めた欧州の30代前半の独身女性。来月、バケーションで数回目となる日本を訪れる予定の彼女は、寝る前に日本に関する本を読むのが最近の習慣になっています。…という想定。
けれど、この写真を撮影する舞台裏は…香川県高松市成合町にある、田んぼと民家に囲まれた当社の事務所。撮影に丁度良い洋書もありませんし。まず、ベッドがない。
洋書はまさかの…キュレーターSATOKOが高校時代に使っていた英文法の参考書!
『四国の謎 日本旅行上級者のための上級ガイドブック』というタイトルがついて、出版社がKoLeになっていて、著者がキュレーターになっている本のカバー。きっと誰も気づきません(笑)。
見えるか見えないか…な、ハーブティーのティーバッグのタブはお手製。カモミールティーです。出来上がりの写真では読めませんが。
出来上がりの写真では絶対に読めないことが分かっているうえで、書かれている見開き1ページのノート。
ここからは自己満足と遊び心の世界です。このノートのページには…おそらく彼女が本から抜粋しただろう四国(特に香川県)の情報がメモされています(笑)。ええ。分かっています。このページを作っている時点で、そもそも見えるように撮る気はないのです。
分かっているんです。出来上がった写真を見ても誰にも伝わらないことは。まさか、マーブルチョコの色を写真全体の色味に合わせて必要な色だけ選ぶ作業があるなんて。誰にも伝わらないけど、全体をまとめる大切な作業。
ここで撮影された写真はどのように使われるかというと…
ご見学…オススメしません…
さて、商品をお預かりして、写真撮影をする際は、もちろんご見学いただいても良いのですが…オススメはあまりしません。
一つは単純な理由で、小道具づくり、セットづくり、撮影と今のところキュレーターが一人で行っていて、自然光を利用する際は、刻々と光が太陽の動きと共に変わっていってしまうので、お越しいただいても全くお構いできないこともあるどころか、下手するとお手伝いいただくことになってしまうから。
と…もう一つの大きな理由は…見てて不安になるんじゃないかなぁ…と思うからです。
この写真を撮っている部屋は・・・
こんな状態での撮影。
この画像を作るには…
こんな状態。
見ていて不安になる方が、自然だとおもうのです。
手伝わされてもいいし、放っておかれてもいいよと仰っていただけるのなら、ご見学いただいても大丈夫です。ただ、キュレーターは黙々と作業していて作業中は全く愛想がないのはお許しください。
少し変えるだけで、大きく変わるイメージ。
KoLeの生産パートナーさんであれば、商品をお預けいただければ、勝手に必要に応じてKoLeのキュレーターがどんどん新しい画像や動画を作っていきます。作った画像や動画はお渡しできる範囲で、生産パートナーさんにご自由に使っていただくために、お渡しします。
KoLeの生産パートナーさんでなくとも、商品写真の撮影は単発で承ります。一般的なご予算が割けるようでしたら、フォトグラファーやスタジオをご紹介いたしますし、出来るだけ安くとお考えなら、この記事のようなスタイルと出来でよろしければ撮影いたします。
でもね…スマートフォンをお使いでしたら、ご自身で少しチャレンジしてみるのも良いと思います。商品と一緒にあしらうアイテムや、位置、カメラ(スマートフォン)を構える位置で大きく印象は変わります。ぜひ、色々研究なさってみてください。
最初やってみて上手くいかないなぁ…と思われたら、ご相談ください。1つ一緒に写真用のセットをできるだけ「そこにあるもの」で組んでみませんか?
KoLe head curator
SATOKO